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農地に係る許可・届出について

更新日:2021年04月01日

農地に係る許可・届出について

農地の権利移動

 農地を農地として利用するために売買、貸借をするために、農業委員会の許可(農地法)又は農用地利用集積計画の作成による町の公告(農業経営基盤強化促進法)が必要となります。どちらかを受けずに行った売買、貸借は無効であり、法的な効力はありません。

農地法と農業経営基盤強化促進法の違い

・農地法に基づき、農業委員会等の許可を受け農地の賃貸借を行う場合は、契約期限が到来しても両者の解約の合意がない限り、原則賃貸借は解約されません。(農地法の法定更新)

・農業経営基盤強化促進法に基づき、市町村が定める農用地利用集積計画により設定された貸借権については、農地法の法定更新の規定を適用しないこととしておりますので、賃貸借の期間が満了すれば貸借していた農地を自動的に返還してもらえます。なお、農地の貸し手と借り手が引き続き貸借を希望する場合は、市町村が再度、農用地利用集積計画を作成・公告することにより、再設定することができます。

農地法第3条 ※申請書等のダウンロードはこちらです

  農地又は採草放牧地(以下「農地等」という。)を耕作目的のために売買、贈与、貸借などの権利移動を行う場合は、農地法第3条の規定に基づき農業委員会の許可を受けなければなりません。

許可できる権利移動の種類

借り手・買い手

可能な権利移動の種類

個人、農地所有適格法人

所有権、賃借権等の使用収益権の取得(売買、貸借可能)

農地所有適格法人以外の法人

(以下「その他の法人」という)

使用貸借による権利又は賃借権の設定(貸借のみ、売買は不可)

※解除条件付きに限る

太陽光発電業者

太陽光パネル設置地番の地上権の設定

(売買、耕作目的の貸借不可、地上権設定のみ)

※営農型太陽光発電事業に限る

※農地所有適格法人・・・農業を事業の中心とし、農業者が中心となって組織されることなど、農地法第2条第3項の要件を満たす法人をいいます

主な許可基準

 農地法第3条による農業委員会の許可を受けるためには、次のすべての要件を満たす必要があります。

①全部効率利用要件(農地法第3条第2項第1号)

 権利を取得する(売買、贈与、貸借する)部分を含め、経営する全ての農地を効率的に耕作すること

②農作業常時従事要件(農地法第3条第2項第4号)

 農作業従事日数が、年間150日以上であること

③下限面積要件(農地法第3条第2項第5号)

 権利を取得する(売買、贈与、貸借する)部分と既に権利を取得している部分を合わせて5,000㎡以上になること(新規就農も同様。ただし少ない面積で収益が得られる品目を作付けする場合は3,000㎡以上)

④地域との調和要件(農地法第3条第2項第7号)

 地域の集団化、農作業の効率化、その他周辺の地域における農地の効率的かつ総合的な利用に支障が生じないこと

⑤貸借契約書に解約条件が付されていること(農地法第3条第3項第1号)※その他の法人に限る

 農地を適正に利用していない場合には、貸借契約を解除する旨の条件(解除条件)が契約書に付されていること

申請から許可までの手続

① 申請書の作成・提出

 「農地法第3条の規定による許可申請書」に必要な事項を記入し、所定の書類を添付して農業委員会に提出してください。申請書の提出期限は毎月20日(20日が祝休日の場合は翌開庁日)です。

② 農業委員会総会

 提出された申請書の内容を確認し、現地調査を実施した上で農業委員会総会に議案提出します。農業委員会総会は毎月10日前後です。

③ 許可書作成・交付

 総会で承認された申請に対する許可書を作成します。作成後、申請者に許可書を交付します。

農業経営基盤強化促進法 ※申請書等は農業委員会窓口にあります

農業経営基盤強化促進法は、

・効率的かつ安定的な農業経営を育成し、これらの農業経営が農業生産の相当部分を担うような農業構造を確立することにより、農業の健全な発展に寄与すること

・経営改善を計画的に進める農業者に対する農用地の利用集積を促進し、効率的かつ安定的な農業経営を育成するための措置を総合的に講ずること

を目的としています。

 農用地の権利設定(利用権設定及び所有権移転)について関係者の同意を得て、農用地に関する権利設定を明らかにした「農用地利用集積計画」を作成し、農業委員会の同意を得て町が公告することにより、農用地等の権利設定の効果が生じます。

農用地利用集積計画の作成に当たって

①農用地利用集積計画による貸借を行う場合、農地法第3条の許可手続きは不要です。(農地法の特例)

②農用地利用集積計画で貸借した農用地は貸借期間満了後、離作料を支払うことなく返してもらえます。ただし、貸借期間の途中で解約する場合は、解約の手続き(農地法第18条)が必要となります。

③貸借期間終了月の2か月前に農業委員会より貸借期間満了通知を発送いたします。引き続き貸借を継続する場合は、再設定(更新)の手続を行ってください。

④売買による所有権移転の場合、農業委員会で名義変更登記の手続き(嘱託登記)を行います。

⑤農用地区域内農地を地域の担い手(認定農業者)に売買する場合、譲受人(買う人)は登録免許税軽減措置の特例、譲渡人(売る人)は譲渡所得に対する特別控除(800万円まで)を受けることができます。

農地等の賃貸借の解約 ※申請書のダウンロードはこちらです

 農地等の賃貸借の解約をするときは、農業委員会の許可が必要です。(農地法第18条)

農地法第18条第6項

合意による書面での解約のうち、合意した日から6か月以内に土地の引き渡しが行われる場合は、農業委員会への届出は必要ですが、許可は不要となります。

申請から受理までの手続

① 解約書類の作成・提出

 必要事項を記入した「農地法第18条第6項の規定による通知書」、「農地賃貸借の解約に係る同意書」を3部準備し、農業委員会へ提出してください。届出の提出期限はなく、随時受け付けています。

② 受理通知書の作成・発送

 農業委員会で受付した届出の内容を確認し、不備が無ければ受理通知書を作成します。作成後、貸人(今まで貸していた人)と借り人(今まで借りていた人)に受理通知書を農業委員会より郵送いたします。

農地の相続等の届出 ※申請書等のダウンロードはこちらです

 平成21年12月に施行された農地法の改正に伴い、農地の権利を相続等により取得した場合は、農業委員会に対してその旨の届出が必要となりました。

農地法第3条の3

 農地法の許可を要せず、相続(遺産分割、包括遺贈を含む)、法人の合併・分割、時効等により農地の権利を取得した場合、農業委員会への届出が必要です。

 相続等による農地の権利を取得したことを知った日から日から、概ね10か月以内に農業委員会に届出をお願いします。届出をしない、もしくは虚偽の届出をした場合は、10万円以下の過料が科せられますので、必ず届け出るようお願いいたします。(農地法第69条)

農地転用に係る手続きについて ※申請書等のダウンロードはこちらです

 農地転用とは、農地を住宅用地や駐車場など農地以外のものに使用することを言います。

 農地を農地以外のものに転用する場合は、農地法第4条・第5条の規定に基づく許可が必要となります。

 農地法第4条(自己所有地の転用)

 農地の所有者が、自らの農地を農地以外の用途に転用する場合は、農業委員会を経由して県知事(4ヘクタールを超える場合は農林水産大臣)から許可を受けなければなりません。

 農地法第5条(権利移動を伴う転用)

 農地以外の用途に転用する際、所有権の移転や賃借権の設定を伴う場合は、譲渡人(売主、貸主)と譲受人(買主、借主」)の申請により、農業委員会を経由して県知事(4ヘクタールを超える場合は農林水産大臣)から許可を受けなければなりません。

許可の手続き

 【農地法第4条の規定による許可申請書】または【農地法第5条の規定による許可申請書】に必要事項を記入し、必要書類を添付して農業委員会事務局に提出してください。申請書提出の締切は毎月20日(20日が休祝日の場合は翌開庁日)となっております。

農地転用の主な許可基準

 農地転用の許可基準は大きく2つに分けられ、両方満たしている場合に限り転用許可を受けることができます。

〇立地基準

 農地をその営農条件及び周辺の市街地化の状況により区分し、許可の可否を判断する基準

区分 営農条件、市街化状況 許可基準

農用地区域内農地

市町村が定める農業振興地域整備計画において農用地区域とされた区域内の農地 原則不許可
第1種農地 10ヘクタール以上の規模の一団の農地等良好な営農条件を備えている農地 原則不許可
甲種農地 市街化調整区域内の農地で特に良好な営農条件を備えている農地 原則不許可
第2種農地 市街地化が見込まれる農地または山間地等の生産性の低い小集団の農地 第3種農地が困難な場合に許可
第3種農地 市街地化の傾向が著しい区域にある農地 原則許可
〇一般基準

 農地転用の必要性、確実性及び周辺農地等への被害の防除措置の妥当性などにより、許可の可否を判断する基準

※ただし、次のいずれかに該当する場合は許可を受けることができません。

①他法令の許認可の見込みがない場合

②関係権利者の同意がない場合

③周辺農地への被害防除措置が適切でない場合

④一時転用の場合に農地への原状回復が確実と認められない場合      等

違反転用

 許可を経ずに農地を無断で転用した場合、県知事により工事の中止や原状回復等の命令や罰則の適用もあります。これに従わない場合、3年の懲役または300万円の罰金となります。

このページに関するお問い合わせ先

農業委員会事務局 0176-68-2967

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