更新日:2017年05月10日
二ツ森貝塚について
国史跡二ツ森貝塚
二ツ森貝塚は太平洋岸の小川原湖から西に約3.5㎞、標高約30mの台地上位置し、縄文時代前期中頃(約5,500年前)から縄文時代中期末(約4,000年前)に生活が営まれた遺跡です。貝塚が築かれた当時は温暖化に伴う海面上昇(縄文海進)により、現在よりも海水が内陸に広がっていたため、遺跡の近くには貝が育ちやすい干潟などがあったと考えられています。
二ツ森貝塚の存在は明治時代から全国的に知られており、多くの機関により発掘調査が行われてきました。調査の結果、遺跡からは15か所の貝塚をはじめ竪穴建物跡や貯蔵穴、お墓が多数見つかっており、青森県内で最大級の規模を誇る貝塚を伴う集落遺跡であったことがわかっています。また、貝塚の下層にはハマグリ、ホタテ、カキなどの海水性の貝殻が、上層には汽水性のヤマトシジミが堆積し、当時の環境の変化をよく表しています。
貝塚からは土器、石器のほかヤマトシジミ、ハマグリなどの貝類をはじめ、スズキ、マダイ、フグなどの魚類、ハクチョウ、カモなどの鳥類、シカ、イノシシなどの獣骨が出土しています。また、釣り針や銛などの骨角器も出土しており、当時の食生活や狩猟・漁労・採集などの生業を知る上で貴重な情報を知ることができます。
上空から見た二ツ森貝塚
東第Ⅱ号貝塚(発掘調査時)
関連施設
二ツ森貝塚史跡公園
史跡の東側を公開しています。復元された2棟の竪穴住居や駐車場内に案内所を設置しています。
【住 所】七戸町字貝塚家ノ前43
【時 間】9:00~17:00 ※12月~4月中旬まで冬季閉鎖(案内所、トイレ、竪穴住居の閉鎖)
【料 金】無料
二ツ森貝塚館
史跡公園から800mほどの場所にある、閉校になった小学校を再利用した施設です。二ツ森貝塚や町内の遺跡から出土した資料を展示しています。
【住 所】七戸町字鉢森平181-26
【時 間】10:00~16:00
【料 金】無料
【休 館 日】月曜日(祝日の場合は火曜日)・祝日の翌日・年末年始(12月27日~1月4日)
【電話番号】0176-68-2612
【アクセス】・東北新幹線七戸十和田駅から約9.0㎞(車で約15分)
・青い森鉄道上北町駅から約5.2㎞(車で約9分)
・上北自動車道七戸ICから約3.5㎞(車で約6分)
・八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館へ
上北自動車道及び東北縦貫自動車道経由約54㎞(車で約55分)
・三内丸山遺跡センターへ
みちのく有料道路経由約54㎞(車で約1時間15分)